全ての歯を失った場合、「総入れ歯」と呼ばれる人工の歯が用いられます。初期には違和感を感じることがありますが、歯科医院での定期的な調整を通じて、装着に慣れることができます。

保険適用の総入れ歯は、歯肉に接触する部分がレジン（プラスチック）製です。これにより金属製入れ歯と比べて熱伝導率が低く、食べ物の温度を感じにくくなることがありますが、一部の患者様には違和感があるかもしれません。

自費診療の場合、ほぼ違和感がない薄型の金属製素材を使用し、歯肉に触れる部分を作ります。これは薄さと強度を兼ね備えており、落としても割れる心配が少なく、熱伝導率が高いため食事をより楽しめます。

部分入れ歯は、複数の連続した歯が失われた場合、または支える歯がない場合に選ばれます。通常、金属製のバネで健康な歯に固定されます。

保険診療での部分入れ歯は、バネや留め具などの金属が見えるため、見た目を気にされる方もいます。しかし、「ノンクラスプデンチャー」はプラスチック製の支持部品を使用し、金属製の金具が目立たず、歯肉にフィットするため、外から見ても入れ歯であることが分かりにくいのが特徴です。